日本生命様が発行する「経営情報」に掲載されました。

日本生命様が発行する「経営情報」の２０１８年５月号のわが社の流儀に掲載されました。



日本生命様
星和ビジネスリンク様

掲載して頂きありがとうございました！

以下全文です。

日本初 猫と遊べる中古タイヤ販売店 ！

有限会社アップライジングの宇都宮 本店に入ると、猫と遊べる猫ルームや キッズルーム、ネイルサロン、レンタルルー ムなどが並ぶ。待合スペースではファッ ション雑誌を読む女性たちの姿があり、 店外には無料レンタル自転車も用意さ れている。実は同店の本業は、中古タ イヤなどの買い取り・販売だ しかし、猫ルームに癒しを求めたり、 レンタルルームだけを使用する人も大歓 迎のため、店内はいつもにぎわっている。 「うちでタイヤを買わなくても、タイ ヤを売ろうと思った時にうちを思い出し てくれればそれでいい」と代表取締役社 長の齋藤幸一氏はその狙いを語る。タ イヤがずらりと並んだ黒一色の店とい うイメージを一新、店頭は商品を置か ない店づくりが功を奏してか、来店客 のうち女性が4割以上を占めるという。 一般にアルミホイールはゆがみやひび 割れのあるものは使いものにならないと されるが、同社は日本でも数少ないアル ミホイール修正機を完備、そうして修 復し、特殊な溶接でひび割れも直す。 また、タイヤやアルミホイールの買い取 りには査定などに時間を要することが 多いが、同社では査定から現金支払い までわずか5分ほどで完了するドライ ブスルー方式を展開するなど、顧客サー ビスには定評がある。 そんな同社の齋藤氏がモットーにし、 社訓にもしているのが「自分を許し、他 人を許せる人間であれ」というもの。「か つては自分の家族、自分の会社が第一 でした」と言う齋藤氏。2011年の 東日本大震災直後に被災地で炊き出し を手伝った際、「温かいラーメンもうれし いけど、『元気出して』の言葉が一番う れしい」と涙を流して喜んでくれた被災 者の言葉をきっかけに、「人の喜びがわ が喜びに変わった」と話す。 それ以来、駅前の清掃や近隣の小学 校前での朝のあいさつ運動を続け、途 上国支援にも積極的だ。また、従業員 の幸せをこれまでにも増して大切に考 えるようになり、会社主催の年１回の 社員旅行と月１回の食事会も始めた。

みんなでサポートし、ともに輝く従業員たち そんな齋藤氏が5年ほど前から取り 組んでいるのが障がい者の雇用だ。そこ で身をもって教えられたのが「適材適所 で、その人に合った仕事が必ず見つかる」 ということだ。視覚に障がいのある女性 を雇用した時のこと。掃除、事務、修 理などの仕事を任せたものの、どれも うまくいかず、最後に体力的にきついと 心配しながらも輸出用のタイヤの仕分 けを担当させたところ、誰よりも上手 にこなしたという。今では本人のやりが いであり自信となっている。「その人の 能力を生かせる仕事を見つけるのは私 の責務」と齋藤氏は語る。 同社ではほかにも、児童養護施設や 薬物経験者、外国人技能実習生など が生き生きと働いている。「全員なくて はならない戦力です」と齋藤氏。とは いえ、失踪や出社拒否などのトラブル も少なくない。だが、いつしか周囲の 支えが自然と生まれるようになったとい う。それが、同社で「磯野家カツオく ん方式」と呼ぶサポートシステムだ。新 たな従業員（カツオくん）が入ってくる と、厳しく注意する波平役、温かくサ ポートするフネ役、お姉さん役のサザエ やその夫のマスオ役など、サザエさん一 家の各キャラクターを誰かが演じ、複数 のスタッフたちがケアして成長を見守る という方法だ。 齋藤氏の「許し、感謝し、それを喜 びとする」精神が独自の社風を作りあ げ、従業員の幸福につなげている。

ここに注目

「世のため人のため」を前面に 「人の喜びがわが喜び」と語る齋藤氏。きれいごとで はなく、実際にあいさつ運動やごみ拾い、途上国支援 など地道な活動を継続し、店舗運営でも従業員が毎朝 連れてくる飼い猫を放す猫ルームを最も目立つ場所に設 け、猫と遊ぶためだけに来店する客も歓迎する。 タイヤを買わせる誘導トークは一切せず「まだ乗れます よ」と客を帰してしまう正直さが、売り上げを大きく伸ば している秘訣なのかもしれない。 とはいえ業績アップはあくまでも結果のひとつに過ぎ ず、重視するのは従業員の幸福度。そこに経営者の 喜びがあると考えるからだ。「世のため人のため」と考え る活動を実践し、照れ隠しせずにそれを堂々と前面に打 ち出す齋藤流への賛同者が増えている。